供犠の血

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供犠の血
読み トロメア
作品名 煉獄姫
分類 能力
使用者 レキュリィ、イオ=テリーヌ(血液)
作中体系 煉禁術
別表記 第三円
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能力について

煉獄姫に登場する能力。
ホムンクルスの特性。
毒気の無毒化および魂への直接攻撃能力。


毒気の無毒化

  • 煉獄の毒気を無毒化する
花の香りは嫌な臭いに感じる。
「儂の特性である『供儀の血』はな、言わば煉獄との共生だ。儂にとって毒気は、大嫌いな香
りであり、しかしそれ以上ではない。つまり、毒気に不快感を持つが寿命までは縮まない……
どうだ、つまらんだろう? それに証拠にもならぬ」

[1]


魂攻撃

  • 血から魂を灼く物質を精製できる
血のままではその性質はない。
空気に触れると気化しながら炎のように輝き、視神経を通じて見たものの魂を壊す。
 だが、レキュリィの身体に流れる血を抜き取ってある手順で精製すると、特殊な物質ができ
あがる。空気に触れると気化し、まるで発火、燃焼したように発光するそれは、目にした者の
肉を通じて経絡を駆け巡り、精神を侵して魂へと到達し、破壊する性質を持っている。

[2]

  • 人間の魂だけを灼く
動物や人ではないものには綺麗な光としか映らない。
 既にカルブルックは目を閉じ、炎を見ないようにしている。もちろんレキュリィ自身にその
力は及ばない。これは人の魂にのみ作用するものなのだ。人造人間の持つ魂は人と違う形をし
ている。故に、この炎で灼かれることはない。

[3]

  • 魂の苦痛は肉体へフィードバックする
傷がなくてものたうち回り、最後は植物状態になる。
 紅蓮の向こうであちこちから悲鳴が聞こえていた。
 それは魂の痛みであり、魂の苦しみだった。
 のたうち回る四肢がある。絶叫を絞り上げる喉がある。胸を掻き毟り自らの頬を覆う指先が
ある。だが赤く揺らめく冷たい炎は彼らの苦悶を覆い隠す。
 思想も、正義も、欲望も、異常性も、すべては意識の織りなす人間性の顕現であり、つまり
は魂が精神に座していてこそ発露するものである。ならば魂そのものが焼き焦がされた時、精
神に駆け巡る意識の流れはどうなるか。

(中略)

 火焔の勢いが収まりを見せるにつれ、彼らは床に横たわり、動かなくなっていく。肉体は死
んでいない。心臓は動いている。痛みを与えれば身体は跳ねるし、手足を切り落とせば血が吹
き出るだろう。だが、彼らはもはや自分の意志を持たない。魂の座さない精神は脳に意識を宿
らせることもなく、意識のない身体はただ生きているだけの肉に等しいのだ。

[4]

正体
  • 魂ではなく精神への攻撃
魂ではなく精神の力であったため焼いていたのは「人間の精神」と思われる。
ローレンほどの煉禁術師でも精神の移植はできず魂に複製した人格を搭載させるしかできなかった。[5]
 レキュリィはローレンによって魂の力を与えられていると、ユヴィオールだけではなくフォ
グもそう考えていた。しかし話を聞いてみると実際のところ、彼女が受け継いでいたのは魂で
はなく、ローレンの妻の精神だという。

[6]


使用者との関連性

レキュリィ

  • 戦闘力の代わりに持つ切り札
使用者本人は童女ほどの力しかない。
 この力のことは、レキュリィとカルブルックしか知らない。
 自分が人造人間であるという情報を切り札とするなら、言わば奥の手だ。
『供犠の血』が持つ特性とは煉獄との共生であり、つまり毒気の無毒化。故にレキュリィ自身
に戦う力はない――他者にはそう説明している。実際それは正しい。レキュリィの身体能力は
ほぼ童女に等しく、戦って勝てるのは子供くらいのものだ。

[7]

  • 搭載されていた精神の力=ローレンの妻の人格を喪う
本来の自我が表に出るが成長していないため幼女になっている。
 既に『第三円』の魂は抜き取られ、ユヴィオールの根源として再構成されているのだから。
 曲がりなりにも意識らしきものがあるのが不思議だが、これはどういうことだろう――単に
人造人間であるが故の奇跡か、もっと別の理屈があるのか。よくわからないがまあどうでもい
い。魂の喪失によりレキュリィの人格が既に失われてしまったことには変わりない。

[8]


その他

元ネタ

  • トロメーア(Ptolomea)
ダンテの『神曲』地獄篇において地獄の最下層コキュートスは四つの円から構成されている。
トロメーアはその三番目の円の名前。
コキュートスは裏切りを行った者がいた落ちる地獄でありトロメーアは客人に対する裏切り者が氷漬けになっている。
名前の由来は旧約聖書外典『マカバイ記』上16:11-17に登場したエリコの長官アブボスの子プトレマイオスの名に由来する。
このプトレマイオスは祝宴を開いて呼び寄せた客人を殺した。


関連項目

供犠の血の能力分類。


引用元

  1. ↑ 藤原 祐. 煉獄姫 二幕. アスキー・メディアワークス, 2011, P66
  2. ↑ 藤原 祐. 煉獄姫 三幕. アスキー・メディアワークス, 2011, P240
  3. ↑ 藤原 祐. 煉獄姫 三幕. アスキー・メディアワークス, 2011, P240
  4. ↑ 藤原 祐. 煉獄姫 三幕. アスキー・メディアワークス, 2011, P242
  5. ↑ 藤原 祐. 煉獄姫 六幕. アスキー・メディアワークス, 2013, P98
  6. ↑ 藤原 祐. 煉獄姫 六幕. アスキー・メディアワークス, 2013, P103
  7. ↑ 藤原 祐. 煉獄姫 三幕. アスキー・メディアワークス, 2011, P240
  8. ↑ 藤原 祐. 煉獄姫 五幕. アスキー・メディアワークス, 2012, P253


リンク

Wikipedia 神曲