オルコーン
オルコーン | |
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作品名 | 緑陽のクエスタ・リリカ |
分類 | 存在 |
使用者 | - |
作中体系 | 悪魔 |
別呼称 | 彫塑の悪魔 |
存在について
概要
- 緑陽のクエスタ・リリカに登場する存在。
- 悪魔の一つ。下位種。
- かたちを司り、かたちを否定する悪魔。
来歴
- 望むかたちを与える見返りに召喚されるオルギソスの下位眷属
- 生まれ変わりや整形、富といった物質的なものを求める信奉者に召喚されてきた。
「かたちを司るのです。古世紀の文献によれば、人に永遠の美を授けることも、男を女 に変じさせることも、巨石を莫大な金に変えることもできるとされています。あらゆる万 物を、望むままのかたちに変じさせるのです。恐らく、《信奉者》の望みも、それに類す ることなのでしょう」
召喚条件
- 否定したいかたちを焼く
- 悪魔の儀式を行い、魔方陣の上で焼かなくてはならない。
「ロマネスク文書に因れば、この記号はかたちの否定を表しています。生贄の女性が頭部 を燃やされているのは、そのためですわね。例えば、望む姿が美しい貌なのであれば、醜 い貌を否定しなくてはなりません。つまり、容姿に恵まれなかった女性を生贄として、彼 女たちの貌を燃やし、存在を否定しなくてはなりません」
形容
- 六メートルのバフォメット型悪魔
- 乙女の白い指が体毛のように全身を覆っている。
身の丈は六メルトルを超えるほどの巨人である。山羊に似た頭部は、その組い双眸を 爛々と輝かせ、優美ともとれる形状の角が一対、装飾品のように誇らしげに生えていた。 そしてその白い体毛は、理解した者の吐き気を促すような造形をしている。 指である。指。指。指。乙女たちの指。白い指先。嫋やかな、艶やかな。無数の手。 その指先がおぞましくも美しく生えては蠢いている。指の体毛。幾干、幾万にも数えられ るほどの指先は、すべて可憐な娘のものだった。まるで古来よりこの刻まで、捧げられ続 けた生贄の乙女の指先が、すべてそこにあるかのようだった。
- 角は無数の触手から成る
- バラけると無数の指先となり、触れたものを加工する。
角のかたちをしていたそれは螺旋状に撓んで、次には無数の指先と化していた。ジェー ムズ・ゲモリーの額を食い破り、その身体を自在に加工した、おぞましく長やかな箆であ る。それが虚空を漂い、縦横無尽に殺到して――。
生体加工
- 全く別のかたちに変容させる
- 生き物を全く別の形状にしたり、異界の獣に変えたり、棍棒などの道具に変えられる。
だが、それは死ではなく、変容である。 指先が去り、魔神の頭部へと戻って、角に変じる。 槍使いの男が居た場所に、それは立っていた。 肌は石膏のように白かった。貌はなく、鼻があるべき位置に、一つの尻穴が穿たれてい る。腕は脚であり、頭部は胸部であった。 男であったにも拘わらず、尻からは乳房が無数 に垂れており、それは三本の腕で床に立っている。耳四つが背中にあり、眼球は一つだけ が頭頂部に移動させられている。腹部に穿たれた唇は巨大であり、歯はなく舌は異常なほ どに長く垂れていて――。
再生
- 傷つけられても即座に再生する
- 自分を召喚するために捧げられた者たちの指が生えて傷を塞ぐ。
背を斬られた山羊頭の悪魔は、しかし平然としていた。 傷付けられた乙女たちの指先が、青い血を流して戦慄いている。しかし、その傷は瞬く 間に、新たに肉奥から生えてきた乙女の指先で覆われていくのだった。
その他
関連項目
- オルコーンの種族分類。
引用元
- ↑ 相沢沙呼. 緑陽のクエスタ・リリカ 魂の彫塑. KADOKAWA, 2015, 328. P188
- ↑ 相沢沙呼. 緑陽のクエスタ・リリカ 魂の彫塑. KADOKAWA, 2015, 328. P188
- ↑ 相沢沙呼. 緑陽のクエスタ・リリカ 魂の彫塑. KADOKAWA, 2015, 328. P274-275
- ↑ 相沢沙呼. 緑陽のクエスタ・リリカ 魂の彫塑. KADOKAWA, 2015, 328. P276
- ↑ 相沢沙呼. 緑陽のクエスタ・リリカ 魂の彫塑. KADOKAWA, 2015, 328. P277
- ↑ 相沢沙呼. 緑陽のクエスタ・リリカ 魂の彫塑. KADOKAWA, 2015, 328. P278