オルコーン

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オルコーン
作品名 緑陽のクエスタ・リリカ
分類 存在
使用者 -
作中体系 悪魔
別呼称 彫塑の悪魔
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存在について

概要

緑陽のクエスタ・リリカに登場する存在。
悪魔の一つ。下位種。
かたちを司り、かたちを否定する悪魔


来歴

  • 望むかたちを与える見返りに召喚されるオルギソスの下位眷属
生まれ変わりや整形、富といった物質的なものを求める信奉者に召喚されてきた。
「かたちを司るのです。古世紀の文献によれば、人に永遠の美を授けることも、男を女
に変じさせることも、巨石を莫大な金に変えることもできるとされています。あらゆる万
物を、望むままのかたちに変じさせるのです。恐らく、《信奉者》の望みも、それに類す
ることなのでしょう」

[1]


召喚条件

  • 否定したいかたちを焼く
悪魔の儀式を行い、魔方陣の上で焼かなくてはならない。
「ロマネスク文書に因れば、この記号はかたちの否定を表しています。生贄の女性が頭部
を燃やされているのは、そのためですわね。例えば、望む姿が美しい貌なのであれば、醜
い貌を否定しなくてはなりません。つまり、容姿に恵まれなかった女性を生贄として、彼
女たちの貌を燃やし、存在を否定しなくてはなりません」

[2]


形容

  • 六メートルのバフォメット型悪魔
乙女の白い指が体毛のように全身を覆っている。
 身の丈は六メルトルを超えるほどの巨人である。山羊に似た頭部は、その組い双眸を
爛々と輝かせ、優美ともとれる形状の角が一対、装飾品のように誇らしげに生えていた。
そしてその白い体毛は、理解した者の吐き気を促すような造形をしている。
 指である。指。指。指。乙女たちの指。白い指先。嫋やかな、艶やかな。無数の手。
その指先がおぞましくも美しく生えては蠢いている。指の体毛。幾干、幾万にも数えられ
るほどの指先は、すべて可憐な娘のものだった。まるで古来よりこの刻まで、捧げられ続
けた生贄の乙女の指先が、すべてそこにあるかのようだった。

[3]

  • 角は無数の触手から成る
バラけると無数の指先となり、触れたものを加工する。
 角のかたちをしていたそれは螺旋状に撓んで、次には無数の指先と化していた。ジェー
ムズ・ゲモリーの額を食い破り、その身体を自在に加工した、おぞましく長やかな箆であ
る。それが虚空を漂い、縦横無尽に殺到して――。

[4]


生体加工

  • 全く別のかたちに変容させる
生き物を全く別の形状にしたり、異界の獣に変えたり、棍棒などの道具に変えられる。
 だが、それは死ではなく、変容である。
 指先が去り、魔神の頭部へと戻って、角に変じる。
 槍使いの男が居た場所に、それは立っていた。
 肌は石膏のように白かった。貌はなく、鼻があるべき位置に、一つの尻穴が穿たれてい 
る。腕は脚であり、頭部は胸部であった。 男であったにも拘わらず、尻からは乳房が無数
に垂れており、それは三本の腕で床に立っている。耳四つが背中にあり、眼球は一つだけ 
が頭頂部に移動させられている。腹部に穿たれた唇は巨大であり、歯はなく舌は異常なほ 
どに長く垂れていて――。

[5]


再生

  • 傷つけられても即座に再生する
自分を召喚するために捧げられた者たちの指が生えて傷を塞ぐ。
 背を斬られた山羊頭の悪魔は、しかし平然としていた。
 傷付けられた乙女たちの指先が、青い血を流して戦慄いている。しかし、その傷は瞬く
間に、新たに肉奥から生えてきた乙女の指先で覆われていくのだった。

[6]


その他

関連項目

オルコーンの種族分類。


引用元

  1. 相沢沙呼. 緑陽のクエスタ・リリカ 魂の彫塑. KADOKAWA, 2015, 328. P188
  2. 相沢沙呼. 緑陽のクエスタ・リリカ 魂の彫塑. KADOKAWA, 2015, 328. P188
  3. 相沢沙呼. 緑陽のクエスタ・リリカ 魂の彫塑. KADOKAWA, 2015, 328. P274-275
  4. 相沢沙呼. 緑陽のクエスタ・リリカ 魂の彫塑. KADOKAWA, 2015, 328. P276
  5. 相沢沙呼. 緑陽のクエスタ・リリカ 魂の彫塑. KADOKAWA, 2015, 328. P277
  6. 相沢沙呼. 緑陽のクエスタ・リリカ 魂の彫塑. KADOKAWA, 2015, 328. P278